冒頭から個人的なことで恐縮ですが、2018年は自分にとって学びの年、
とひそかに名付けていて、興味のあったマーケティングビジネス検定を
とったり、世界100か国訪問達成を記念して、世界遺産検定を取ったり、
実りある一年を過ごさせていただきました。
長年同じ仕事をしていると誰もがモチベーション上がらない病や
前例踏襲病にかかったり、自分のキャリアに行き詰ったりすると思いますが、
私もたまにその病気にかかることがあって、そんな時に特効薬だと思うのが、
「何かお勉強をする!」、これがなかなか効きます。
さて、前回の代表のブログにもあった通り、私も11月にICCAに参加し、
世界中のMICE関係者とともに、MICEのトレンドを学び、
ネットワーキングをしてきましたが、日本国内でもMICEに関する
セミナーが企画されており、よく参加をしております。
毎年この時期にJNTO様主催のセミナーが企画されていますが、
海外で活躍されているMICE関係者が講師となり、体系的に
MICEを学べるチャンスで、今年は、「MICEセミナー〜ADVANCE〜」
ということで、インセンティブ旅行をテーマに、
誘致・開催のノウハウを学べるセミナーに参加してきました。
インセンティブ旅行(Incentive tour)とは、営業成績が優秀な社員や
販売店などを対象に、企業が報奨として行う旅行のこと、
身近なところだと、保険など金融系の会社が、インセンティブ旅行を
導入していることを、聞いたことがあるかと思います。
簡単に言えば、社内で特に頑張った人たちにボーナスとして、
旅行をプレゼントすることですが、ただの旅行ではなく、
スーパーVIP待遇な旅行で、チームビルディングの要素もあったりします。
欧米ではインセンティブ旅行を活用した販売促進が盛んで、
インセンティブ旅行の企画・演出を専門に行う
インセンティブハウスとよばれる企業もあるそうです。
当社はMICEの中でも、M=Meeting、C=Convention のお仕事が多く、
私もPCO(Professional Congress Organizer)として、
会議企画・運営業務を行ってますが、
今回のセミナーテーマであるInsentiveは、MICEの「I」にあたります。
現在、インセンティブ業界は伸びており、インセンティブ旅行にかける予算、
1人当たりにかけられる予算は年々上がっており、
今後も伸びが期待されています。
では、企業がインセンティブ旅行になぜ予算を割くか?
売上を上げるために、割引クーポンなどを発行すると
一時的に売り上げが上がるが、負のスパイラルに陥ることもある一方、
インセンティブ旅行で社員1人1人のモチベーション、
パフォーマンスを上げることは、一時的な利益だけでなく、
将来的な利益も生じるとのこと。
今回のセミナーでは、具体的な数字が何度も上がり、例えば、
インセンティブ旅行に1ドル使うごとに、平均的に企業は、
12.5ドルの収益増と3.8ドルの増益が見込まれるなど、
具体例と数字を合わせた大変興味深い講義でした。
また、インセンティブ旅行は、非日常的、ただの旅行ではなく
参加者全員がVIPである、というのも特徴ですが、
具体的なインセンティブ旅行の企画方法についての講義もあり、
VIP対応をするために、ホテルと交渉するべきことは何か、
パーティー会場のセッティングの仕方、サプライヤーとの交渉で必要なこと、
契約や予算管理についてなど、インセンティブだけでなく、
日頃の会議運営にも大変参考になるお話をお伺いすることができました。
Meeting、Convention の分野でも、近年は従来の講義形式の会議ではなく、
「Experience(経験)」を重要視した会議の企画が取り上げられています。
インセンティブ旅行が求める「非日常的」を会議の分野でも
「Experience(経験)」として、取り入れるところがあるのではないか?
と考えながら、2日間のセミナーが終わりました。
このセミナーは受講後、試験に通ると
Certified Incentive Specialistの資格を取ることができ、
私も無事試験に通り、CIS保持者となりました。
Meeting Planner の資格であるCMP(Certified Meeting Professional)より、
インセンティブの資格を先に取得する、というのは若干複雑な
心境ではありますが、CISの資格をステップとして、
CMPも取得すべく、今年も引き続き学びの年としたいと思います!
資格はあくまで一つの指標でしかありませんが、
業務知識を増やすだけでなく、冒頭で記載したように、
これもインセンティブ同様、モチベーションアップであったり、
プロフェッショナリズムであったり・・・、まさにProfessional なPCOとして、
クライアントに信頼していただけるよう、これからも日々精進したいと思います。
株式会社メディプロデュース
皆川 幸代(Sachiyo Minakawa, CIS)